2002年6月16日(日)晴れ
円原(871.3)

西洞谷林道(11:35)→尾根上(12:25)→山頂(13:10〜14:10)→西洞谷林道(15:20)

倒木のひどい谷

山腹の小アジサイ
 三尾山へ登った折にその台地状に見える山頂部分が気になり、地形図を見るとその特徴的な地形に更に興味をそそられ何時か登ってみたいと思っていた円原に行って来た。
 岐阜から高富を通り美山町柿野へと向かう。相戸岳を東側から回り込むようにして柿野川沿いの道を西洞谷へと進んでいく。車一台がやっと通れる狭い道を慎重に進んで昨秋登った北山への登山口を過ぎて行く。緑が濃くなった谷には釣り人が数人訪れていた。
 やがて橋を渡り道が右岸沿いへと変わってわずかで左手にガレた小谷が現れる。ここが登り口となるのだが、はじめそれが分からずに林道の終点まで行って登山道にはいるのだと思いこんでいた。そのために続く谷沿いを倒木を避けながら無用に徘徊することとなり、40分のロスをした。
 改めて地形図を見て本来の登山口に気付き改めて歩き始める。
 ガレた小谷は上部で更に石灰岩のガレが堆積した状態になっており足下に気をつけて慎重に歩く。恐らく近くを通る作業道を切り開く際にできた物と思われる。
 ガレ場を抜けると谷は狭くなり杉木立も繁くなり薄暗い感じの谷になる。踏み跡のような物はほとんどない。とにかく流れのない谷を辿るが倒木がひどく歩きづらい。この状態がずっと続くとしたら嫌だなと思いながら進んでいく。
 更に谷が狭くなり行く手に石積みの小さな堰が見えてくると谷に立つ木に赤テープで左向きの矢印が書いてある。恐らく円原への取り付きを示す物と思われるがそれが左手の尾根を示しているのかそれとも谷を示しているのか分からない。しかし、尾根は見た限りでは踏み跡らしきものが見あたらなかったので谷へ入っていくことにした。しかし、後で分かった事だがここは谷の右岸側の尾根に草に埋もれた踏み跡がありそれを辿るのが正解だった。
 谷を入っていくとわずかで谷は急になりこれ以上進むのは危険に思えたので尾根上を目指し右岸の急斜面を登っていく。下山時に分からなくなるといけないので所々にテープで印を付けていく。急斜面だが倒木もなく藪もないので歩きやすい。やがて尾根上に出るととにかく高みへ進んでいく。瘤のようなところを越えていくと杉林になり後は尾根の高みを進んでいく。下草もなく歩きやすい。上り下りも少なく進んでいく。
 しかし、これはどう見てもガイドに載っていた山道とは違うようだ。地形図を改めてみるとどうやら円原山頂の北東部にある窪地を囲むようにできている北側の尾根を歩いているようだ。しかし、どうやらこのままでもなんとか山頂まで辿り着けそうなのでそのまま進んでいく。
 尾根上は杉の植林がずっと続く。やがて尾根の先に山頂から下りてきているらしい斜面が見えてくる。その斜面も杉の植林で埋まっている。その斜面の中程の支尾根を辿って上部に進んでいくと作業道らしき薄い踏み跡に出会う。

石灰岩が林立する山頂付近

三角点

 踏み跡は右に向かってやや登り気味に続いている。その踏み跡を辿っていく。途中で赤テープが現れそこからは踏み跡が見えなくなり再び小アジサイが所々に咲くゆるやかな斜面を直登していく。しばらくで再び踏み跡が現れ今度は左に登り気味に続いている。それに従って辿っていくとカルスト台地らしい地形の明るい尾根筋に出る。その尾根筋をとがった石灰岩を避けながら進んでいくと古いテープの印がある山頂らしいところに出るがそこはまだ山頂ではなかった。地形図を見ると更にその西側にピークがありそちらが三角点のある山頂らしいので若干の藪を越え小さな鞍部を渡る。
 三角点は杉林の中にひっそりとあった。木に掲げられた赤布が唯一そのありかを教えてくれている。周りは杉木立に遮られ展望は全くない。あまり人が訪れたという気配もない。ここで休憩するのはあまりにも寂しいので先ほどの石灰岩の林立する明るい尾根筋まで戻って休憩することにした。
 下山は作業道らしき踏み跡を辿ってみることにした。恐らくこれがガイドに出ていた登山道と思われる。踏み跡は時折見失いそうになるほど薄くなるがなんとか見分けはつく。進んでいくと山小屋がありその前に、山頂を示した道標もあった。そこから少しばかり小沢を下っていき再び山腹を横切って進むようになる。しかしここら当たりから倒木がひどくなり歩きづらくなる。歩き安さからいえば登りに通った尾根筋の方が歩きやすい。しかし、距離からいえばこちらの方が近いのだろう。
 最後にこの踏み跡は登りで間違えた地点に出る。すなわちテープで矢印が書いてあった地点だ。しかし、この踏み跡は草木でほとんど隠れておりテープのしてある地点からそれを認めるのは難しい。