野伏ヶ岳(1674.3)


2006年4月22日 土曜日 (晴れ) 単独 


7:20  林道脇広場

:20  和田山牧場跡

10:55  中間点(ブナの大木)

11:40  北東尾根ジャンクション

11:55〜13:20 野伏ヶ岳山頂

14:00 北東尾根末端

14:50 和田山牧場跡

15:50 林道脇広場


折角買いそろえた山スキーの道具。大日ヶ岳で試走はできたがこのまま来シーズンまで眠らせてしまうのはもったいないと奥美濃の石徹白へと向かった。目標は一応薙刀山だ。

雪が積もった林道
ここのところ気温はかなり高くなってきて残雪の状態が心配だった。それでもいざとなればワカンでの山歩きに切り替えるつもりで計画。前日になって天候が荒れて石徹白周辺は時ならぬ吹雪に見舞われたようだ。更に雪の状態が心配になる。

前回、野伏ヶ岳を登ったときよりもかなり遅く石徹白に到着。今回は白山中居神社を越え石徹白川を渡ったところまで車を乗り入れ準備を整えいざ出発。

スキーをザックにくくりつけての歩行は初めてだ。重量的にどうなのかなあと思っていたが意外とバランス良く背負うことができた。斜面の歩行はどうかわからないが林道を歩くぐらいは苦にならない。快調に林道を進んでいく。積雪は思ったよりかなりあり、深いところでは膝ぐらいまで沈む。

地形が平坦になった辺りでスキー歩行に切り替える。先行者のトレースを辿っていくが途中でどのトレースもショートカットしていて、やがて林道のトレースはなくなる。前回はそれに見習ってショートカット道を通ったが今回は何となく林道歩きをしてみようとそのまま林道を進んでいく。しかしこれが大きな間違いで後々まで大きく響いた。

トレースのない林道は当たり前だが自分でラッセルして行かなくてはならない。雪は湿っていて結構重い。これが最初の内は苦にならなかったが段々負担になってくる。途中、倒木などもありそれを越えるのも負担を増幅する。最後の方はもうこれで帰ろうかと思ったぐらいヘトヘトになっていた。

和田山牧場跡に着くとすでに幾つかのグループが休憩中。更に先に野伏ヶ岳に向かっている人達も…。確か、林道では先行している人はそんなにいなかったはずなのに…。やはり林道歩きが無駄だったみたいだ。

身体はヘトヘトだったがここから見える風景は前回と同じくすばらしい。野伏ヶ岳から始まる大パノラマが広がる。今回の一応の目標である薙刀山も白い斜面を光らせている。
窪地からダイレクト尾根を見上げる

ここで双眼鏡で薙刀山の尾根の状態などを確認する。予定コースにある雪庇が不気味に張り出している。今日は気温が上がるという予報だが崩れずにいてくれるだろうか。そして時ならぬこの積雪。稜線に上がるまでの沢筋は大丈夫だろうか。それに山頂までラッセルするだけの体力があるのか。いろいろ考え合わせ、時間的なことも考慮に入れここで目標を野伏ヶ岳に切り替えることにした。一ヶ月前に登ったばかりだがまあいいだろう。

そうと決めてさっそく先行者の付けたトレースを辿っていく。左手の小山の中腹を回り込んでダイレクト尾根末端との間にある窪地に出る。窪地は雪解けが進んでいて水溜まりができているところがある。窪地を越え尾根の末端に上がったところで休憩している先行者のグループに追いつく。その脇を通って更に進み急斜面の手前で休憩をとる。

休憩していると、男女3人のグループが上がってくる。林道でも会った方々で先頭の方はゲレンデブーツにゲレンデ用の板とビンディング、それに歩行用アタッチメントを付けて登っている。後で聞いたところではスキーは3000円、ビンディングは6000円ということだった。スキーはしなりに腰がないそうだがそれでもこのセットで30回は山に入っているそうだ。すごい。女性の方はスキーができないということでスノーシューで登っている。もうお一方は、板をザックにくくりつけ足下はゲレンデブーツにスノーシュー。今年から山スキーを始めたのだそうだが登るのが大変だと言ってみえた。早く山スキー用の道具が欲しいとのことだった。

ダイレクト尾根の中間地点
3人を追うようにして急斜面に取り掛かる。前回はフリー・ベンチャーでジグザグに登っていったが今回のトレースは直線的に登っている。前を行く3人もそのトレースに忠実に進んでいく。こちらも途中まで真似して直登していったが結構負担になるのとスリップもしがちだったので途中からジグザグに登るようにする。こちらの方が疲れなくていい。

急斜面を登り終えて中間点のブナの大木で休憩に入った3人を先行する。そこからわずかの間は緩やかな尾根だがすぐ再び急斜面になる。トレースはそこも直線的に進んでいるがこちらはジグザグに進む。林道での無駄なラッセルが足に来ていて腿の筋肉が痙攣寸前の状態でやばい。かばいながら何とか斜面を登っていく。

と、何気なく足元のスキーを見るとシールのトップに引っかけるワッカがはずれている。このままではシールが剥がれてしまう。仕方がないのでスキーをはずしシールを貼り直す。その間に3人が追いついて来た。なんと急斜面を直登してきている。その後に続くグループも直登している。みなさんすごい。

ジャンクション下より小白山
北東尾根とのジャンクション手前で一休み。ここから見る風景がとてもきれいだ。空は曇っているが空気が澄んでいて遠く乗鞍もはっきり見える。山頂からの眺めが楽しみだ。ジャンクションに立つと少し風がある。山頂も風が強いかもしれないなと思いながらそこから山頂までを一踏ん張りで 登っていく。先行者に従って左手側から最後の雪庇を乗り越えて山頂に到着。

山頂からは予想通りすばらしい大パノラマが見られた。曇ってはいるが北アルプスや乗鞍、御嶽まではっきりと見える。前回と違って気持ちに余裕があるのでそれらの風景を楽しんでみられる。しかし、風がやや強くここで休憩する気にはなれなく、先ほど越えた雪庇までもどる。そこで風をよけて休憩に入る人がいたのでまねてそこで休憩をすることにした。

山頂より能郷白山
まずはビールで乾杯。あんまり美味しいので思わず「あーっ!」と声を漏らすと、僕の前で同じように休憩に入っていたお歳を召したご夫婦とみられるお二人がびっくりしたようにこちらを振り向かれた。「あっ、すみません…」とあやまってそこから少し話をさせていただいた。お二人は長野から安房峠を越えてこられたそうだ。山の名前がわからないので教えてもらえますかということだったのであまり詳しくはないが知ってる限りを教えて差し上げた。その中に鷲ガ岳の名もあり、実は天気が良ければ明日は鷲ガ岳にいってみたいとおっしゃっていた。しばらくして仲良く下って行かれたがいい感じのお二人だった。
北東尾根に向かって

休憩を終えいよいよ滑降へ。前回はフリー・ベンチャーで正面ルンゼを下ったが今回は北東尾根にしようと思っている。こちらも斜面が広くて楽しいらしい。

すでに下山者とスキーでボコボコになっている斜面をジャンクション付近まで滑っていく。ジャンクションから先、北東尾根に向かってシュプールが幾つかあるが何れもわずかにいったところからルンゼに向かって降りていてそのまま北東尾根に進んでいるものはない。そこから先は本日の処女斜面ということだ。

北東尾根に飛び込んでいく。といっても雪の状態が良くない。べちゃべちゃの雪で滑るのが難しい。それに足に疲れが来ていてひとつひとつのターンが辛い。+アルコールが…。数ターンごとに休んで息を整えないと降りていけない。しかし、斜面自体は広々していて樹木もまばらで雪が良ければどこでも滑って行けそうだ。斜度も適度なので状態のいいときにぜひ来て思いっきり滑ってみたい。

広々とした北東尾根を滑降
北東尾根を何とか滑り降りて和田山牧場跡までは平坦な雪原をシール歩行で進んでいく。和田山牧場からはシールをはずし林道を滑り降りていく。僕が朝付けたトレース上を滑っていった跡がある。これを考えれば朝のラッセルもあながち無駄でなかったということか。僕も、それに習ってその上を滑っていく。快調に降りていく。前回は、踏み跡でボコボコの林道下りは非常に疲れたが今回は比較的楽に降りていける。

下山して片付けと着替えをしていたが後続の下山者が全然来ない。ひょっとして最後の下山者だったのか。スキーでの山行なのに…。トホホ(><)。と思っていたら大分してから下山者があった。ホッとしたような情けないような複雑な気分だった。