大日ヶ岳(1708.9)


2007年1月21日 日曜日 (晴れ) SHIGEKIさん、Tsutomu


8:10 ダイナランドβライナー終点

9:10 前大日

9:40〜13:20 大日ヶ岳山頂その他

14:55 ダイナランド駐車場


前日は会社の新年会。なるべく飲まないように気をつけて新年会を切り抜け帰ろうとしてふと携帯をみるとSHIGEKIさんからのメール。「行きまっせ〜」

当日、SHIGEKIさんの到着時間に合わせて高鷲ICを出るとSHIGEKIさんからのメール。「国道156手前のコンビニ着」早い。やる気満々か。

ダイナランドの駐車場にテリオス、フォレスタを並べて駐車。早速準備。SHIGEKIさんはショートスキーで挑戦だ。このショートスキーは会社は違うがロシニョールの「フリーベンチャー」と全く同じもの。販売が中止になって残念がっていた方もこれでホッとしたのかな。

インフォメーションでクワッド一回分のチケットを購入。その時に、ブーツの話しに。

SHIGEKIさんは初め登山用プラスチックブーツを買ったそうだが滑りが全くダメ。で兼用靴をあらためて買ったらしい。一番安いものをと買いに行ったらしいのだが一番安いのが5万円の熱成型ブーツと勧められた。僕のブーツは2万円台でしたよ、と話すとビックリしていた。同じ販売店系列での購入なのだが…。

リフトβライナーに乗って上まで行く。すごく手抜きの山登りだ。βライナー終点は隣の高鷲スノーパークと接している。ここからはしばらく高鷲スノーパーク側のゲレンデを歩いていく。振り返ると、北アルプスから御嶽の大パノラマ。いい天気だ。

SHIGEKIさんは慣れないスキーのシール歩行に戸惑っているようだ。
「板をあげると疲れますから滑らすように歩いた方がいいですよ」「なるほど、なるほど」

ゲレンデの途中で左手側にブナの結構素敵な樹林がありそこから稜線上の登山道へと上がっていく。トレースがあるのでそれを辿ってのお気軽歩行だ。

登山道に出ると奥美濃方面の展望が開ける。
「すばらしいでんなあ」

登山道はしばらく緩やかな歩きとなる。高鷲スノーパークのゴンドラ終点の脇を過ぎてしばらくすると急登となる。
「前に重心を掛けると後ろに滑ってしまうので、なるべく後ろに重心掛けるような感じで登ってみてください。無理そうならジグザグで登ってください」
「なるほど、なるほど」

急登をなんとかクリヤーして前大日へ。ここからの南側展望がまたいい。雪山にやってきたという感じだ。
雄大な眺めをバックにゲレンデを歩く
素敵な樹林の登山道
前大日手前の登り。雪山へ来たんだなあ…。
前大日より大日ヶ岳をバックに

前大日から一旦急斜面を下る。ここは両脇にブッシュが出ていてなかなかやっかい。おまけにシールをつけたままなので滑りにくい。途中スピードが出過ぎてこけてしまった。SHIGEKIさんも果敢にアタックしたがやはりこけていた。
「初心者に戻ったみたい。自信なくしたわ」

再び急斜面を登り返すとわずかで大日ヶ岳山頂。カマス谷の方を見ると何本か滑った跡がある。できれば滑ってみたいなあ。

大日ヶ岳山頂の展望は正に360°。なんといっても北の白山が素晴らしい。そして石徹白の山々。見飽きない大パノラマだ。しかし、昨年に比べるとどの山も雪の少なさが歴然としている。SHIGEKIさんは今年こそ残雪期に石徹白と思っているらしいが残雪があるのか心配だ。

休憩するというSHIGEKIさんを残してシールを剥がして大日谷に向かってみる。樹林を縫うように進んでいくとそこは思いがけないパウダースノーの世界だった。しかも深すぎもせず浅過ぎもせず調度いい具合で浮遊するように滑っていける。気持ちいい。しかし、それもあっという間、谷がすぼまりかけたところで登り返す。

登り返しが大変だ。SHIGEKIさんを待たせてあるのでなるべく急いで登ったのだが暑くてヘトヘトだ。思わず「ビールが飲みたい!」と言っていた。

ビールを飲んでいる間に今度はSHIGEKIさんが大日谷に向かった。しかし、あまりうまく滑れなかったようでちょっと自信を無くしていた。

二人そろったところで昼にすることになった。SHIGEKIさんの特製鍋に舌鼓を打つ。う〜ん、冬はやっぱり鍋か。今後自分も考えよう。

この食事の間に山頂は人だらけになっていた。さすがにこれだけ手軽に雪山が楽しめれば天気次第で人は多くなるのだ。晴天に無風。最高の山日和。

鍋とともに喉を通したアルコールでちょっといい気分。よーし、もう一本行くか。
「SHIGEKIさん、もう一本いってきます!」
と調子に乗ったのは良いもののスキー板を履き損ねて隣のお姉さんにまで笑われてしまった。

気をとりなおしてまた大日谷へ向かう。さきほど登り返すときに右手側に広い斜面を見つけたのだ。いくつかシュプールがあるのが気になるが滑りたい。

北西の尾根途中からドロップ。フワフワのパウダーが気持ちいい。今年最高の滑りだ。どこまでも続いていて欲しい気分。

気持ちいい滑りを終えて登り返してくるとSHIGEKIさんがラーメンを作っていてくれた。すでに、あれほど賑やかだった山頂は人がほとんどいなくなっている。ラーメンをいただいてお腹の方は大満足!そして「あと一本だけいってきます!」

今度はカマス谷へ少しだけ滑り込んでみた。なかなかの急斜面でおもしろいが下まで行くと登り返しが大変なのでほんのさわりだけでやめた。いずれ下まで滑ってみたいなあ。

戻るとSHIGEKIさんは下山準備。僕も慌てて荷物を整理。しかし、パッと振り返ってSHIGEKIさんを見るとうずくまっている。
「飲み過ぎて気持ち悪い〜」
どうやら僕の持ってきたウィスキー「無頼派」を飲み過ぎたらしい。
白山を前方に見て山頂を目指す
山頂より御嶽山。地震がなければ登りたかったのに…
ちょっと締まった斜面を豪快に滑降!
華麗な滑りをみせるSHIGEKIさん

先に行ってて、というSHIGEKIさんを残して前大日の手前まで一滑り。そこから前大日まではスキーを担いで上がる。上がったところでSHIGEKIさんを待つことにした。

やがてSHIGEKIさんの滑る姿が見えた。慣れないせいだろう、斜面で立ち止まることが多い。それに何度もこけていた。大丈夫かなあ。山スキー嫌いにならないだろうか。

前大日からは僕が先に滑りその後をSHIGEKIさんが滑ってくるという形で降りていった。しかし、SHIGEKIさん、ここにきてコツをつかんだようでなかなかうまく滑れるようになっていた。

「これ、なかなか奥が深くておもしろいわ」「ゲレンデスキーでは味わえないもの、やった者でないと分からないものがあるね」「下手な中にもキラッと光るターンがある感じ」

なんだか知らぬ間に山スキーにはまっていたSHIGEKIさんだった。