原谷からミノマタ


2008年7月27日(日) 晴れ後雨  奥美濃  揖斐川町藤橋  そばつる  Tsutomu  沢歩き


7:00 原谷右岸入渓地 → 8:50 2段20m大滝 → 9:50 3段35m大滝 →
11:15〜12:35 ミノマタ三角点 → 14:00 林道 → 14:50 入渓地


久し振りにそばつるとの山行となった。
彼のジムニーで藤橋の原谷に向かった。



藤橋城から原谷出合までの道は通行止め。
徳山ダム側から原谷出合に向かった。



原谷に入って出合からしばらくは走りやすかった。
しかしやがて林道を夏草が覆うようになった。
入渓予定地点手前ではどこが道だかわからないような状態。
そんなところでも進んでいけるのはジムニーならでは。



昨年、鏡山に向かったのと同じところから入渓。
昨年は草藪を漕いでの入渓だったが今年は明確な踏み跡があった。
釣り客が結構入っているのだろう。



入渓地点からしばらくは細い瀬が続く。
谷が狭くなってくるといよいよ滝のお出まし。



ここのところの晴天続きのせいか、昨年よりも水量は少ない。
迫力は無くなったが、その分直登できる滝が多くなった。



4〜5mの滝の直登を楽しみながら進むとトラックの残骸。
いつ頃からここに眠っているのか。
何時か朽ちて無くなるのだろうか。



小気味よく滝は続く。
どれも直登していく。
4m程の滝の前で濡れるのが嫌で躊躇していると「俺がいこうか」とそばつる。
難無くクリアしていく。
頼もしい!



楽しく小滝をクリアしていくと最初の大滝が現れる。
2段15mほどか。
昨年は水量も多く巻いた滝だ。



滝の前で少し休憩してから取り掛かる。
今回はなんとか直登できそうだ。
下段の滝はぬめっていてなかなか手強かったが何とかクリア。
そばつるにはロープを出して安全策。



上段の滝は昨年は噴き出すような勢いがあったが今回はそれほどでもない。
流芯をいけばクリアできそうだがなんだか濡れるのが嫌でしばらく躊躇。
するとまたしてもそばつるが先に登っていった。
やはりクライミングジムに行ってると違うなあ。



大滝の上は滑、そして連瀑帯。
3〜4mの滝が次々現れる。
それを越えると2段20mの大滝。



昨年は水量も多く何度かトライした後左手側の林道から巻いた。
今回は見る限り直登できそうな感じだ。



休憩後、ルートを確認して滝の左直近を登り始める。
中程で流れの中にスタンスを求めつつなんとか下段はクリア。
やった!



後続のそばつるは途中でスタンスを見つけられない。
結局お助け紐を出してクリア。



上段は垂壁になっている。
これはそばつるがリードして左手側から登る。
その後を恐る恐る登ってクリア。
やった!ついに登った。



大滝の上は急に谷が狭くなり藪谷っぽくなる。
気をつけないと見逃しそうな二俣は左に行く。
鏡山を目指すならここは右に進む。



左俣を進み谷の主のような大きな栃の木を右にやり過ごす。
次第に両脇が立ってくる辺りは滑が続く。
やがて登りやすい小滝を幾つかクリア。
そして見上げると…。



おお!昨年東側の尾根を下っているときに樹間から見えた滝だ。
その時は50mほどあるように見えた。
今目の前にあるのは水量は少ないがまさにあの大滝だ。
これを見に今回ここを訪れたと言っても過言ではない。



下段は3m弱。
中段は20m弱と行ったところか。
上段の高さはここからではわからない。



中段に取り付いてみる。
ホールドはありそうだがぬめっていて嫌な感じ。
それよりもこの右側に並ぶようにある涸れ滝を登った方が良さそうだ。



水があればこの涸れ滝も立派なものだろう。
取り付くとホールド、スタンスとも良い感じ。
所々の浮き石が気になるが何とかクリア。
そばつるも続く。



3段目は十数メートルといったところか。
中段と同じくぬめっていて直登は嫌な感じ。
右から直近を灌木を掴みながらクリア。



3段をクリアした後、ちょっと奥まったところに8mの滝。
これはなんとか直登。



難関と思われた大滝をクリア。
後は緩やかな谷をのんびりと歩くだけとなった。
が、これが甘かった。



冷静に地形図をみればわかることだが大滝より先は意外と距離があった。
それに夏草が覆い尽くす完全な藪谷。
追い討ちをかけるような蜘蛛の巣。
なかなか思うように進まない。
ついでに途中でヤマカガシまで現れた。



暑い!辛い!とつぶやきながら前進。
そばつるもかなり疲れが見える。



谷の水が消えると薮斜面に突入。
このあたりでそばつるが遅れ始める。



上部の笹藪もなんとか漕ぎ分けやっとついたミノマタ三角点。
おお!なんと奥美濃らしい三角点であることか。



切り開きは一畳ほど。
周りは笹薮と樹木に囲まれている。
この感じはまるで千回沢のようだ。



笹や樹木の間からは東に花房山、北に冠山などが見える。
藤橋城や徳山ダム湖も見える。



そばつるがかなり遅れている。
その間にふたり過ごせるように切り開きを広げる。
やがてそばつるも到着。
感激の乾杯となった。



アブが猛烈にうるさい。
しかし、それよりも三角点での休憩という喜びの方が大きい。
なんだかんだと1時間ちょっと休憩した。



雷鳴が西の空より近づいてきてそろそろお暇とする。
帰りは登ってきた沢を大滝の下まで戻りそこから林道にのる予定。



登りはかなり時間がかかったが下りは早い。
しかし、天候の変化も早いようだ。



大滝の上についた頃には辺りは曇ってかなり暗くなっていた。
懸垂下降の用意をしていたらついに土砂降り。
急がねば。



結局懸垂下降のおもしろさを味わう間もなく大滝を下降。
やがて右岸に現れた道型にのって林道にでた。
後は林道をスタスタ歩くだけ、のはずだった。



林道は夏草に覆われ薮を歩くのとかわらない。
さきほどの土砂降りはやんだが雨に濡れた夏草は容赦なく体を濡らす。
なんだか林道にでてもちっとも楽じゃない。



やがてジムニーが待つ駐車地に到着。
やり抜いた疲れがドッとでる。
しかし、それは心地よい疲れだ。
2回目の原谷遡行はそばつるというパートナーを得てとても楽しいものとなった。