濁河温泉から御嶽山


2008年12月20日(土)〜21日(日)濁河温泉から御嶽山

メンバー 
佐竹さん 久世さん 衣斐さん 近藤さん 竹森さん 大野さん 後藤さん そばつる Tsutomu


12月20日
8:45濁河温泉駐車場 → 11:30のぞき岩避難小屋

12月21日
7:20のぞき岩避難小屋 → 10:10〜10:45稜線 →
12:00〜13:10のぞき岩避難小屋 → 14:10 濁河温泉


大垣山協の冬山訓練に参加してきた。

久世さんの車に同乗させてもらい大垣市内の集合場所を四時に出発。
東海北陸道から関金山線、R41とつないで小坂から濁河温泉へ。
濁河温泉間での道は細く曲がりくねっており慎重な運転が続く。

路面に雪が見られるようになった頃濁河温泉に到着。
ここに来るのは初めてだが意外に立派な宿が軒を連ねていて開けた感じだ。

それぞれ準備を整え出発。
共同装備を分担しているが人によってはかなりの重量のようだ。

温泉街の突き当たりから橋を渡ると御岳教の宿舎があり登山道はその横から延びている。
木製の桟道や階段が設けられているがその上に締まった雪が載り滑りそうだ。
しばらくすると吊り橋を渡る。
振り返れば谷の間から白山が意外と大きく見える。

樹林帯の夏道は荷が軽ければすいすい登って行けそうだ。
しかし肩に食い込む荷が重くて足取りは重い。
先頭を行くそばつるは疲れたの連発だった。
途中「ジョーズ岩」というのが右手にあり皆の笑いを誘っていた。

支尾根から主尾根に乗ると若干雪が深くなってくる。
しかし登山道は踏まれておりラッセルということもなかった。

時折先頭を変わりながら進む。
テン泊地はまだまだ先だろうと思いながら頭を上げると小屋が見えた。

「のぞき岩避難小屋」のパネルがかけられている。
トタン張りの一冬越せるのかどうか危ういような小屋だ。

後方を歩いていた佐竹さんから「ここがテン泊予定地だ」との声。
男たちは「えっ、ここなの?」という反応。
みんなもっと先だろうと思っていたのだ。

小屋の前にテントを張る予定だったようだが思ったよりスペースが狭い。
そこで他にいい所がないか男たちが周辺を探索。
いい場所を見つけたが戻ってみると女性陣が既に雪をならしていた。
でそのままそこがテン場になった。

しかしそのままではやはり狭い。
結局小屋にあった板などを利用し垣を作りそこに雪をつめ地面を広げた。

腹ごしらえをしてからテントの設営にかかる。
しかしここで問題発生。
6人用テントのポールが正規のものと違っていてテントを止められない。
佐竹さんがなんとかテープで工夫して事無きを得たので良かったのだが…。

ハプニングはあったものテント設営では張り綱の張り方など勉強になった。

テント設営に思ったよりも時間が費やされ予定された雪山訓練は中止となった。
これにはみなさんニコニコ顔。
それぞれテントに潜って宴会準備に移る。

テントの中でガソリンコンロの扱い方の講習。
−40°での燃焼は魅力的だが扱いは難しそうだった。

食事の準備はお姉様方の独断場。
出来上がるまでアルコールを口にしながらただ見守るしかない。

5時くらいから全員が6人用テントに集まって宴会が始まる。
各自が持ち込んだ肴をつまみながら酒が進む。

様々な山の話に花が咲く。
そのうちメインの牛丼が出来上がって舌鼓を打つ。

やがて宴もお開きになってそれぞれシュラフを広げてその中に潜る。
寒いかなあと思っていたが意外と暖かく眠れた。

朝は5時に起床。
食事後、必要なものだけ持って山頂を目指した。
山頂付近はガスが出ているようだ。
いつまで天候が持つことやら。

ワカンを履いての歩行だ。
最初セカンドを歩いていたがそのうちトップに。
今回初めてのトップだったのだがやはり先頭を歩くのは気持ちいい。

無垢の雪の中に踏み跡を残して行く。
これに勝る喜びはそれほど無いだろう。
だんだんテンションがあがっていくのがわかる。

8合目付近は積雪も結構あってスキーで来ても楽しそうな感じだ。
もう少し積雪があれば山スキーにも適した尾根になりそうだ。

8合目からわずかに進むと無木立の斜面に出る。
雪面はクラスト気味だ。
ただ積雪が少なくハイマツが頭を出していてその近くでは雪面を踏み抜くことも。

折からの風が遮るもののない山腹を吹きすぎて行く。
低姿勢でいないと飛ばされそうな感じだ。
そんな中をトップで気分よく歩いていると後方より「待て」の声がかかった。

一段下の平坦な所に僕以外のメンバーが集まって何やら話している。
やがて「アイゼン」の声。
強風の中でアイゼンを装着した。

ここからそばつるがトップをいく。
斜面は次第に急になり雪面も固くなってきた。

ヒヤヒヤするトラバースと直登を繰り返し高度を上げて行く。
女性陣も力強く続いてくる。

最後の一登は僕がトップをとった。
やがて斜度が緩くなると稜線に出た。
そこは広々とした雪原だった。

ガスが出ていて展望は無い。
それでも時折ガスが払われる瞬間がある。
その時は継子岳がそのたおやかな山頂を見せてくれた。

飛騨山頂を目指そうという予定だったがあいにくのガスと強風。
仕方なくここで休憩をとって引き返すこととなった。

下山はアイゼンでの下降の仕方の講習があった。
その後教えてもらったことをそれぞれに実践して楽しく下った。

テン場についてテントを撤収。
その後はゆっくりと登山道を下った。
それでも下りは早くテン場から一時間ほどで濁河温泉に着いた。

帰りは「ひめしゃがの湯」で疲れを落とす。
ここで食べた豚カツ定食がなかなかうまかった。

今回、冬山訓練としてはともかく登山としてはなかなか楽しいものとなった。
テント山行というものにもちょっと興味がわいてきた。